意図的なピアサポート

シェリー・ミード(Shery Mead)氏は、自分が援助を受けた経験から援助の世界は利用者の問題を中心とした一方通行の関係ばかりであることに気づきました。

そして、従来の援助関係とは異なる、お互いの成長をもたらすような関係性・会話のあり方をインテンショナル・ピアサポート(IPS)を学び続ける中で実践されてきました。

人と人の間にはさまざまなものが持ち込まれていますこれらをお互いに明らかにする中で、感じ、受け取り、思いを交流させることで、今までとは異なる関係をつくることができるのではないでしょうか。

「ピア」を単に同じ精神健康を困難を有する者同志という関係としてとらえるのではなく、同じ人間としてのピア、生きていく仲間としてのピアととらえ、相互に責任を有し敬意を払うという基本姿勢や、サービス利用者や援助職の一方的な支援の関係ではなく相互に学び合う関係を意図をもって(Intentional)実践していくものです。

「意図的な}とは「その先に目指すもの」「共に成長すること」「物事を新しい見方で見ること」を意味します。

従来の援助関係とは全く異なる視点で展開する「人」と「人」の関係のあり方、コミュニケーションの方法について学び合うことから、誰でも日々の生活の会話の中に活用することができます。